セイコー新製品に思ふ(GS編)

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こんにちは。
先日、セイコーの2020年モデルが公式発表されました。
セイコーは今年のバーゼルにも不参加で、そのバーゼル自体も延期になってしまいました。毎年バーゼルに、その年の新製品が出品されていたので楽しみにしていましたが、高い参加費を支払ってまで出品するメリットがなくなってきたのでしょうね。

グランドセイコー60周年記念限定モデル

ダイバーズも非常に気になる所ですが、今年の目玉はコレでしょうね。

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写真は下記セイコー公式webサイトからの転載です

www.grand-seiko.com

www.grand-seiko.com


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写真はセイコー公式webサイトからの転載です

新設計のムーブメント

なんといってもこの新しいムーブメントでしょう。
cal.9SA5 9Sからはじまるので、9Sベースなのでしょうけど、もはや外観は全く違うムーブメントに見えます。

それもそのはず。

高効率な新型脱進機「デュアルインパルス脱進機」
最大巻上時約80時間持続「ツインバレル」
8万通りのシミュレーションから導きだした独自形状の「巻き上げひげ」
独創的なフリースプラング「グランドセイコーフリースプラング」
ムーブメント薄型化「水平輪列構造」

他にも
「両持ちテンプ受け」
「ハイビート10振動」
「瞬間日送り機構」

など、セイコーの技術を全力投入したスペックです。これならば海外高級ブランドのムーブメントにも負けませんね。実物を見たわけでも触ったわけでもありませんが、セイコーが100個以上製造するわけですから、性能的にも耐久性も申し分ないのだと思います。

 


Grand Seiko Caliber 9SA5 Mechanical Hi-Beat 36000 80 hours



しかもデザインや仕上げにも力が入っています。

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写真はセイコー公式webサイトからの転載です

開発の地である岩手県雫石の自然の情景を映し出す、
ムーブメントデザインを追求しました。
シンボルである岩手山や雫石川のゆるやかな川の流れを思わせる、
温かみのある曲線を随所に取り入れています。

セイコー公式webサイトより引用

コストが掛けられたムーブメントなので、仕上げも丁寧で、青ネジを使ったりして装飾性を高めてます。それらは後から追加できることですが、基本デザインの美しさまで考えられたムーブメントは、近年のセイコーに無かったことです。素直に美しいムーブメントだと思います。サイズは31.0mm×5.18mmということなので、小さいムーブメントではありませんが、これだけの機能をこのサイズに押し込めつつ、美しいデザインも両立するのは大変なご苦労があったと想像します。

ひとつ気になるのは巻き芯の全ネジ。どうせ組んだら見えなくなるけど、カタログでネジ山が見えると美しくありません。重箱の隅をつつくようなことですね。

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私はムーブメントの専門的なことは分かりませんし、すでに詳しく解説されているサイトがありますから、そちらを読んで下さい。「9SA5」でグーグル検索するとヒットします。私も読んだのですが新しい機構は理解できませんでした・・・ははは。

とにかくセイコーの技術は連綿と受け継がれて、今でも優秀な技術者と卓越した職人がおられることに嬉しくなりました。やっぱり技術のセイコーだよね。カッコいいよね。とても私に買えるような代物ではないけど、久々にワクワクした機械です。セイコー万歳!


残念な外装

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写真はセイコー公式webサイトからの転載です
(写真クリックすると拡大します)

素晴らしいムーブメントに合わせる、外装がコレなんですよね。

グランドセイコー誕生60周年という節目を飾るモデルとして、グランドセイコーが受け継ぐデザイン文法「セイコースタイル」を基本としながらも、すべての原点である初代グランドセイコーの意匠を見つめなおし、装着性や視認性に配慮した新時代のグランドセイコーを牽引する普遍的なデザインを目指しました。

セイコー公式webサイトより引用

ええ。本当かな。
60周年モデルなのだから、奇をてらうことなく素直に「セイコースタイル」を踏襲すれば良いのにさ。新しいムーブメントでグランドセイコーの新時代を感じることはできると思うのです。

何度見ても短針の違和感が払拭できません。なんで文法の違う針を合わせてしまうのでしょう。グランドセイコーらしい、面取りされたドーフィン針の方が良いよね。針にラインを入れたモデルもあるけど、この形状でラインを入れるなら長短針ともに同じデザインにするべきだと思います。様式を重んじるブランドだと思ってましたが、これから変わるのかな。

インデックスも重厚さを出したかったのでしょうけど、野暮ったいなあと思います。セイコーの時計は、高精度で余白を考慮した凛とした佇まいが魅力だと思うのです。

6時上の文言もどうにかならなかったのかなあ。80-HOURS はいらんと思うけど、これは新ムーブメントをアピールしたいから仕方ないのかな。入れるにしたって、もう少しフォントとか文字サイズとか間隔とか考えれば良いのに。もうコンピュータで文字入力しただけじゃん。昔のセイコーの時計を本当に振り返ってみたのかなあ。昔のセイコーは普及機も細かい文字まで考えられています。コンピュータが無かったからセンスの良いレタリング職人がおられたのでしょうね。最安価なアルバにだってこんな無粋な表記はありませんよ。・・・でSDマーク。これは踏襲なのですね。他の現行モデルでは使わないから、いらないよね。


これにゴーサインを出してしまうのが、今のセイコーなのでしょう。重要な記念モデルだから、デザインした人の権限が大きいのかもしれません。内情は想像に過ぎませんが、この時計を見るとデザイン上層部が変わらない限り、セイコーの復刻以外の新製品デザインには期待できないのでしょうね。個人的な感想ですよ。非難しているわけではありません。好みもあるから今のセイコーデザインが好きな人もいるでしょう。実際に売れているのであれば良いのかもしれません。昔を少し知ってるセイコーファンの独り言です。


縁のない世界だけど気になる

しかし、今回の限定モデルは凄いですね。2000万円の宝石モデル、1000万円の彫金モデル・・・・初代グランドセイコー復刻はレギュラーモデルのようだけど、85万円。おお安く感じる・・・なわけねえ(笑)売れたかどうかなんて発表されないけど、本当に買う人いるのかなあ。悔しいけど未知の世界です。私がもし買える立場にあるなら買う・・・買わないよなあ。他の時計買うよね。

所詮はGSが買えない庶民なのだから、あれこれ言う権利もないのでしょう。普段はほとんどGS公式webサイトも見ませんが、新しいムーブメントには興味津々なのです。おそらく100本だけでは終わらないと思うので、レギュラーモデルに搭載されたときに、また注目したいと思います。