偽物時計考察

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コメントにて偽物について情報交換をしたので、ここまでの偽物情報をまとめておこうと思う。偽物の大きな流れは変わってないけど、流通する偽物は少しずつ進化しているし、流通経路も変わっているので、その都度記事にしたほうが良いでしょう。

偽物時計とは

前ブログから、偽物についての考察は何度も書いている。

oldjapanwatch.blog.fc2.com

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古いのでebayリンクなどは切れてしまっているけど、大まかな考え方は変わっていない。

知的財産権を侵害したモノが偽物(フェイク)と考える。特に商標権(ロゴマーク)をコピーするというのは、完全に悪意があると思って良いでしょう。

偽物大きく分けて2つ

1.高級時計のスーパーコピー
2.安価な時計のコピー

どちらも同じ偽物じゃん。そりゃそうですけど、1と2では流通経路とユーザーの考え方が違います。

1は、ほとんどのユーザーが偽物と分かって購入します。お金をなるべく掛けず本物に見える時計をつけてドヤりたいのです。他の人が見て偽物とバレなきゃいいのです。偽物を売る方も偽物として売るので、本物よりも安くするわけですが、それでも単価が高いので当局の監視も厳しいです。日本に持ち込むのも素人では難しい。当然有名なネットショッピングサイト(ebayやAmazonなど)では売ってません。

2は、主に製造している中国(深圳など)から買う場合は、偽物と分かって買いますが、これが日本に入って、ネットショッピングサイトなどで売られると、ほとんどのユーザーは本物と思い込んで買います。だから本物に近い価格で売ることができます。それに今のところ少量なら取り締まれることもなく輸入できます。つまり素人でも入手できる流通経路があります。


私は高級時計には縁がないし、ドヤることにも興味がない。
通常高級品は正規販売店か信頼のおける並行輸入品を扱う店で買うのでしょうから、自ら偽物を求めないかぎり接点はありません。私は1の偽物については知識がない。市場には出回っているらしいので、怪しい中古屋やヤフオク・メルカリなどにも出てくるのでしょう。しかし人気ブランド品の偽物の通報は早いし、運営の対応も比較的早いのですよ。数を捌いていると警察に逮捕されます。

私が考察するのは2の偽物です。
時計に興味を持った初心者がやられてしまう厄介な代物です。今は安価でも精巧な偽物が増えたので、気づかずに使っている人もいるかもしれません。ヤフオクやメルカリでセイコーなどの安価な偽物が売られはじめて随分経ちますが、いまだに出品者が捕まった話を聞きません。マニアが通報してますから、ヤフオクやメルカリなどの運営も知っているはずです。相当数捌いている悪徳出品者もいますが、アカウント停止されることもなく野放しなのです。不思議ですね。

偽物対策

では、偽物を掴まないためにはどうすれば良いか。

・正規販売店で新品を買う
これが一番確実な方法です。知識のない初心者でも安心して買えます。

・偽物の情報を入手する
すでに絶版で新品で手に入らない時計などは、中古市場で買うしかありません。ネットで中古品を買うのはリスクがあることを知らなくてはなりません。

偽物の見分け方

安価な国産時計の偽物にもいくつかのパターンがある。

A.ebayなどで販売しているインドでつくられた偽物

下記アドレスのようにebayで「seiko5」と検索するとたくさんヒットします。

https://www.ebay.com/sch/i.html?_from=R40&_nkw=seiko5&_sacat=0&_sop=15

インドからの出品はほぼ偽物です。ポップな独特な色使いが特徴で、当然オリジナルには存在しません。多くは文字盤6時位置に、JAPAN MADE と記載されてます。オリジナルにこんな表記はありません。全体的に安っぽく、独特の感性で文字盤をつくっているので、一目で偽物と分かるでしょう。ただし最近はオリジナルに寄せてつくってあるものあり、初心者には判断が難しい偽物もあります。

だいたいebayで1000~4000円くらいで落札できます。それをヤフオクやメルカリなどで4000~8000円ほどで売ってます。手間や手数料考えるとしょっぱい商売ですが、違法なことにはかわりありません。人を騙してお金を儲けるという思考に金額は関係ないのです。

 

B.中国でつくられた偽物

行ったことはありませんが、中国の深圳という街は色んなモノがつくられていて、偽物時計も盛んに取引されているようです。

中国でつくられる偽物は品質に大きな差があります。一瞬で分かるチャチな偽物から、マニアが本物と比較しないと分からない精巧な偽物まで幅広い。少し前までは国産時計の偽物は日本で売るためではなく、他の国で売るものでした。国内販売価格が安かったですから、わざわざ偽物を買う必要もなかったですし、そもそも素人が入手する経路もなかった(知られてなかった)のです。

今は素人が簡単に転売できるシステムがあります。ebayなどで偽物を仕入れて、ヤフオクやメルカリなどで売るのです。その方法を解説しているサイトや書籍もたくさんあります。プロが現地で大量に仕入れて日本で捌いていれば、すぐに足がついて摘発されます。しかし素人が各人で少しずつ輸入しているので、非常に分かりにくくなってます。単価も安いためほとんど問題視されることはありません。

ebayでも精巧な偽物が買えますが、中国から直接販売しているのではなく、転売しているモノが多いのであまり安くはありません。


今はここで仕入れる人が多いようです。

www.wish.com

en.wikipedia.org

私は某巨大掲示板で名前は聞いていたけど、知らないサイトでした。もちろんまだ利用したことはありません。ネット検索すると利用してみた話を書いた記事がたくさんヒットするので読んでみました。

ここは安かろう悪かろう商品と偽物の温床になっているようです。中には使えるモノあるようですが、写真と違うモノが届く、モノが届かない、すぐに壊れて使いものにならない・・・と、日本でよく使われるネットショッピングサイトと思って使うと痛い目にあうようです。単価も激安だから、リスクも承知で利用するところなのでしょう。

ここで「seiko」で検索すると凄いです。

https://www.wish.com/search/seiko

あからさまな安っぽい偽物や、写真は本物なのに激安なモノ。まあ全て偽物が届くのでしょう。この価格で本物が買えるはずがありません。しかし凄まじい種類ですね。

深圳の偽物市場は、テレビの特集で見たのです。日本で販売されている時計はほとんど偽物があると思うほど、凄まじい数の偽物が売られていました。だから、すべての偽物を解説するのは不可能です。しかし要点さえ理解すれば精巧な偽物も判別できるようになります。

偽物比較考察

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写真は下記ebay公式サイトからの転載です。

www.ebay.com

少し前から出回りはじめた、よく売れるセイコー プレザージュ カクテルの偽物。よく出来た偽物なので、マニアが見ても判別が難しいモノです。もちろん比較検証されているので、細かいところまで相違点が指摘されています。

今回は省略しますが、細かい相違点も知っておけば勉強になります。見比べることは目利き力を養うことにもつながりますから無駄にはなりません。

サムネイル画面でもすぐに分かる違いは、カレンダーの色とローターの色です。本物のカレンダーは黒地に白数字、ローターは金色で肉抜き穴があります。

これだけ精巧なケースと文字盤がつくれるのに、なぜ一目で分かるところがあるのか。不思議ですよね。黒地のカレンダーなんて簡単に手に入るはずです。

偽物のムーブメントは4R35を使ってません。ほぼ同仕様のNH35という外販用ムーブメントを使用しています。

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写真は下記ebay公式サイトからの転載です。

www.ebay.com

これは売値ですから、仕入原価はもっと安いはずです。

見た目もほぼ同じですが、ローターが違います。金色ローターはプレザージュ専用部品なので全く違いますが、4R35のローターとも刻印が異なります。

またNH35カレンダーは白地に黒数字が標準です。

そうです。分かりましたか。
NH35をそのまま使ったら、カレンダーは白色だし、ローターは銀色にせざるの得ないのです。もちろん交換することはできますが、手作業で部品を分解・交換することになるので人件費が発生します。人間が分解すると破損することもあり歩留まりも悪くなるでしょう。偽物にもコスト管理が大事です。できるだけ安くつくらないと儲けは少なくなります。

さてカレンダーは白色で妥協しましたが、NH35と刻印の入ったローターを使うと即偽物とバレてしまいます。

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写真は下記ebay公式サイトからの転載です。

https://www.ebay.com/itm/Seiko-Presage-Cocktail-Time-Cal-4R35-CUSTOM-Automatico-Uomo-Orologi-da-polso-06/303510018946


この偽物の写真のローターをよーく見て下さい。刻印(印刷)が入った半月部分が不自然だと思いませんか。端部を見ると2枚重なっているように見えませんか。そうです。ロゴなどの文言が印刷された薄い金属板がローターに貼り付けてあるのです。ただし私は現物を所有していないので断言はできません。他のサイトでも偽物のローターを観察しましたが、やはり重なっているように見えます。接続ピンも丸く溝切って似せています。

ローターに金属板を貼り付けるなんて、機能を考えたら絶対にやらないことだけど、偽物ならではの発想ですね。4Rに見えさえすれば良いのです。

偽物との付き合い方

偽物を観察して研究することより、比較結果を情報として広めることができる。その情報を読んで理解することにより偽物を回避することができる。

偽物を研究することで、その偽物をつくった人の都合や考え方も想像することもできます。それによって同様の偽物にも気づくこともできるし、次に出てくる偽物も想像できるでしょう。


人間の欲望は果てしない。偽物は絶対になくなることはないでしょう。偽物を買う人もなくなることはないでしょう。正義マンになるためではなく、偽物を回避するために、偽物を研究して情報を広めることが必要だと思う。

処罰されなけれけば、ヤフオクやメルカリなどの偽物出品はなくならないでしょう。出品停止したとしても新たにアカウント取れば良いだけです。意味がないことかもしれないけど、違反商品の申告をするしかありません。常に監視するのは無理だけど、気づいたときにボタンを押すようにするだけで、変わるような気がします。多くの申告があれば管理者も無視できなくなると思うのです。