時計の売り方

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最近は、リハビリを兼ねて時計情報収集が日課となっています。しかし時計ジャンルだけでも毎日膨大な量の情報が生み出されるので、全てに眼を通すのは不可能。斜め読みで流しつつ、気になったところだけ読み込むスタイルです。

 

セイコー オリジナルウォッチ

最近よく見る、セイコー別注・セイコーコラボウォッチ

こんな時計が発売されてました。

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写真は下記ナノ・ユニバース公式webサイトからの転載です

store.nanouniverse.jp

公式インスタグラムでも予約受け中と宣伝していたようです。

 
 
 
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◆予約受付中◆ 『nano・universeプロデュースによるセイコーオリジナルウオッチが登場』 ストップウオッチ機能の付いた待望のクロノグラフモデルとして完全別注。黒ベースの文字盤に、赤色の3時位置のCHRONOGRAPH表記がアクセントとなり、また、押しやすい大型のボタンも特徴的です。バンドはお客様ご自身でバンド調整が可能な「らくらくアジャスト方式」のメタルバンドを採用、プレゼントにも最適です。裏ぶたは、ナノ・ユニバースロゴを刻印。特別感を演出します。 . . SEIKO 別注セイコー×ナノ・ユニバース クオーツクロノグラフ ¥27,500(税込) #NANOUNIVERSEMENS #20SS #ITEMINFO #nanouniverse #nano#FASHION#MENSFASHION#MENS#ootd #OUTFIT#COORDINATE#FASHIONITEM #ファッションスナップ #スナップ #ファッション #ナノユニバース#コーディネイト #メンズ #メンズファッション #ファッションアイテム #selectshop #セレクトショップ #lifestyle #seiko#seikowatch

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私はこの時計の発売に気づかなかったのですが、もう完売しているようです。ヤフオクやメルカリに転売されている様子もないから、普通に欲しい人が買ったのだと想像します。

セイコー別注と書いてますが、もはやお馴染みのセイコー オリジナルウォッチからです。最低ロット300本が捌けるならば、個人でも買えます。ベースモデルはコレです。

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写真は下記セイコー公式webサイトからの転載です

https://original.seiko-watch.co.jp/model-design/model/sd-1e.html


ほぼそのままですね。
サブダイアル・チャプターリングの色:アイボリー → 白
クロノグラフの文字:白 → 赤

それ以外の違いは見つかりませんでした。

¥27,500のクオーツクロノグラフが300本(最低)が完売なのですから凄いですね。ナノ・ユニバースというブランドで購入された方がほとんどだと思います。

同じモデルは昔からセイコーで売ってたけど・・・

ちなみに少し前まで、セイコーからも同モデルが売られていました。

 定価33000円(税込)、今は半額で在庫処分セールしています。でも売れてないようです。

 

時計の売り方

色や細部の違いはあるけど、ほぼ同仕様の時計が1万円安くても売れないのはなぜでしょう。

色々なことが考えられます。

webサイトの見せ方、インスタなどでの告知、セレクトショップというブランドなど・・・

欲しい物が分からない

私は、モノが売れない原因はコレだと思う。モノや情報や溢れすぎていて、何が良いモノなのか、はたまた自分が欲しいモノを見失っているのだと思う。

これまでのカタログのように時計を順番に並べて、時計をクリックしたら詳細やスペックが出てくる。多分こんなカタログなんてマニアしか読まないのだと思う。同じような時計が並んでいて、ひとつひとつ見ていくのも面倒くさくなるのだと思う。

昔は時計を買うのは時計店でした。店員に自分の欲しい時計の条件を言えば、いくつか選んでくれたのです。今でも実店舗はありますが、多くの人は安いネット販売で買うでしょう。そりゃそうですよね。選んでくれる店員の人件費が不要なのですから。当然自分で時計を選ばなくてはなりませんが、メーカーや大手時計店のwebサイトは、同じ様に時計を並べているだけ、自分のイメージしている時計を探し出すのも大変なのです。

現在は時計が至る所に内蔵されてますから、腕時計なんて別に無くても生活できるのです。それでも腕時計を求めるのは、ファッションやステータスの要素があるからです。もちろんスマホ出すよりも腕時計見たほうが便利という人もいるでしょう。マニアではなく一般の人の話です。

セレクトショップの安心感

昔から服飾分野のチェーン店が、オリジナルの時計を販売している。いわゆるセレオリ(セレクトショップオリジナル)と呼ばれる商品。私はあまり詳しくはないが、既製品にブランド名が入っただけのモノから、色カタチまでオーダーされたモノまで幅広い。

ショップとしては、他のお店では売られることのないオリジナルが欲しい、しかし時計を一からつくるのはコストも手間もかかり大変です。そこでセイコー オリジナルウォッチに各社が目をつけ始めたのでしょう。

original.seiko-watch.co.jp

もともとは、永年勤続記念などの記念品や企業の販促用ノベルティをつくっていました。これは1960年代頃から行っていたサービスです。既存の時計の裏蓋に刻印したり、文字盤に企業ロゴが入った個体が今でも中古市場に出てきます。

最近はベースモデルを用意して、多少のカスタムができるようになりました。このベースモデルは、セイコーのレギュラー商品として売られることはほとんどありません。そうなるとオリジナリティーが無くなってしまうからです。

ベースモデルは、ザ・オーソドックスなデザイン。どこかで見たことのある、グレーゾーンなデザインも多いです。セイコーのアレンジがなく素直な時計が多いから、結構良いなあと思うモデルが多い(笑)

売り方を変えたセイコー

同じ時計(配色は違う)でも、セレクトショップから販売すると、ほぼ定価でも売れてしまう。お洒落なお店が選んで、お洒落に見せて、顧客に告知するからでしょう。一言で言えばブランド力ですね。

だからセイコーはオリジナルウォッチ同等の製品を、自社で売るのをやめてしまった。同じ時計は市場には売れ残っているけど、セイコーセレクションのwebカタログにはもう掲載されていません。

おそらくこの流れは今後も進んで行くと思う。
セイコーは、最小ロット以上でまとまった数が売れる。セレクトショップは、安価でオリジナルの時計を独占販売できる。しかも有名なセイコー製なので安心。ユーザーは、訳わからない世の中の無限ラインアップから、カッコいいお洒落な時計を提案してもらえる。まさに現代の理想的な販売形態かもしれない。

センスある見せ方。欲しいと思わせるテクニックを駆使することで、モノはまだ売れるのです。

ただしセイコーの企画・デザイン・販売力は低下していくでしょうし、この安易なオリジナル時計がいつまで持て囃されるかわからない。これまでの販売店の売上は落ちていくかもしれない。

いや・・・

 これまでの販売店には、上記のようなネット流通専用モデルが提供されるのでしょう。

セイコーは高級ラインだけになり、普及機は徐々に外注とネット販売に切り替えていくのかもしれません。