はじめての時計 アルバ フィールドギア APAV016 (V601-9020)

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懐かしい時計との出会い

旧ブログでこんな記事を書きました。

oldjapanwatch.blog.fc2.com

文中にもありますが、実家に置いたままだと思っていたこの時計は見つかりませんでした。ネットで写真を集めて、アルバのカタログも手に入れたのですが、また手に取ってみたいなあと思い続けていました。

なにしろはじめて自分で選んだ時計なのです。ずっと大事に使いました。テストの時、電車に乗る時、時刻を意識するときにはいつも腕にありました。これ1本しか持ってなかったので、多くの思い出が詰まっているはずです。数年後ポケベルや携帯電話を持ち始めた頃から腕時計はしなくなるのですが・・・

滅多に市場に出てこない時計

調べてみると、ヤフオクでも年に1~2本出品される程度の時計です。アルバは中高生がハードに使った後に捨てられることがほとんどでしょう。だから希少価値があるわけではなく、時代の流れとともに忘れ去られた時計なのです。誰も見向きもしませんから、バイヤーも見向きもしません、使い古した個体は価格がつきませんから出品されないわけです。つまりお店の不良在庫などのキレイな個体がたまに市場に出てくるだけなのです。

ごく一部のアルバマニアは欲しがるかもしれませんが、普通の人はデッドストックでも興味がないでしょう。ほぼ出品者の言い値で決まるか、1円スタートでも3000円くらいにしかなりません。

これは運命の出会い?!

私は先月に新品時計を購入したばかりでお金がありません。ははは。
でもこういうときに限って出会いがあるものです。使うつもりの時計ではないので、ずいぶんと悩みました。悩んでいる間も少しづつ価格が下がるけど誰にも落札されません。まあそうですよね。私が買わずに誰が買うんだよ!程度も良いしフルオリジナルです。今後はさらに残存数が減るでしょうから、良いタイミングなのかもしれません。もう私のために用意された時計としか思えなくなりました(笑)

結局買っちゃった

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タグ付きの未使用品です。いわゆるデッドストックですが、メーカー出荷状態で保管されたものではなく、展示品でしょうね。細かなキズが入ってます。もちろん気にならないレベルですよ。

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純正ベルトも未使用です。ただし裏面が劣化してパキパキに割れて、触るとぼろぼろと粉が落ちてきます。両面に撥水処理がしてあり、それが加水分解?劣化して剥がれてきているのだと思います。裏革が固くなり割れてますから使わないほうが良いと判断しました。

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ケースに小キズがありますが、メッキケースにありがちな腐食は全くありません。風防もミネラルドームガラスなのでキズつきやすいのですが、肉眼で確認できるキズはありません。 

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裏蓋はステンレスのスナップバックです。展示品だと想像できるスレ小キズがあります。いつもジャンク漁ってる私にとっては新品同様に感じてしまう個体です(笑)

このフィールドギアについて

裏蓋を見れば分かるとおり、1989年8月製造です。このフィールドギアは、1990年vol.1のカタログからラインアップされてます。つまり初期ロット品だと言えます。

1980年代後半~1990年代初めには、クラシックな雰囲気のいぶし仕上げが流行りました。確かな文献やデータはありませんが、その時代を知っていますから、時計以外でもいぶし仕上げのモノがあった記憶があります。

カタログに記載されたケース材質は、GPRUP:金メッキの上にルテニウムメッキを施した側 とあります。ルテニウムメッキは黒色に染まります。つまりケース素地に金メッキした後、ルテニウムメッキして、全体を研磨すると凸部だけ下の金メッキが露出します。これで使い込んだような雰囲気になります。

あまりエッジの効いたケースだと全体を研磨するとき具合が悪いのかもしれません。なんともメリハリのないケースです。

基本的な好みは変わってない

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記憶通りの時計でした。大きさ、手触り、ボタンやリューズの感触など覚えているものですね。時計店に買いに行ったことや、高校試験のときに使ったことなどを思い出しました。

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少々情報過多ですが、中々カッコいい文字盤だと思います。オリーブとダークブルーのミリタリーっぽい色遣いが、今も昔も基本的な好みが変わってないことを証明しています。金色のインデックスと針が意外にマッチしているのですよね。視認性はあまり良くありませんが。

ルミブライトが採用されるのは1993年以降ですから、旧製品の夜光になります。一応蓄光させるとぼんやりと光ります。

この時計を買ったときの気持ちは思い出せませんが、このミリタリーテイストの色使いと意味の分からない文字列とストップウォッチのギミックに、当時の私はヤラれたのでしょうね。

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エッジのない丸いケースなのがよく分かります。ケースがもっとシャープでカッコよければ今でも十分通用するし、私も常用したくなります。当時の上位フィールドギアの多くがこんな感じでしたからどうしようもないのですけどね

後述しますが、リューズは引き出すことができず、回すだけの特殊なモノです。

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ベルトは先にも書きましたが、純正ベルトではありません。いくつか社外品のベルトを合わせてみましたが、結局ダイソーNATOベルトにしました(笑)でも今風に見えるし、よく似合ってると思います。尾錠・金具が金色だったら完璧でしたね。

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クオーツムーブメントでスナップバック裏蓋なので、全体厚さは薄いです。

やはりアルバは面白い

アルバの最盛期は年間500万個も売れていたようです。おそらく1990年代のことだと推測します。後年になり一部のマニアに見直されて、中古市場でも人気のあるアルバは、ほとんどが1990年代~2000年代初頭のモデルです。カタログを見ても分かりますが、非常に多くのモデルがありました。当然駄作も多いのですけど、まだ携帯電話もなく時計が売れた時代ですから、駄作はすぐに淘汰され次から次に新しいモデルが発売されたのです。そんな勢いのある時代だから今でも語り継がれる名作が数多く生まれました。

今回紹介したアルバは、名作ではなく時代の流れとともに忘れ去られたモデルでしょう。市場価値はほとんどありません。でも私にとっては思い出が詰まったモデルなのです。メモリアルアイテムとして購入したので、これから積極的に使うことはありませんが、文字盤デザインなどは今見てもカッコよく目を見張るものがあります。現在の事なかれアルバでは絶対に生まれてこないデザインです。

昔持っていた時計を手元に置いて触っていると、ふとした時に昔を思い出すことでしょう。記憶のトリガーとなるアイテム。きっとあなたにもあるはずです。それを探すのも乙なものだと思いませんか。


----- 諸元 -----

・ムーブメント
キャリバーNo. V601
クオーツ(ハック付き)
電池 SR1130W

・外装
金メッキ/ルテニウムメッキケース いぶし仕上げ
ステンレス裏蓋 スナップバック
ミネラルガラスドーム風防

・ベルト
撥水処理 革ベルト 

・サイズ
ケース径 38.0mm(リューズ・ボタン含まず)
全長(ラグ端-端)43.2mm
厚さ 9.8mm
ラグ幅 20mm

・重さ
本体のみ 48g
革ベルト 6g
合計 54g

参考メモ

取扱説明書がないので、時刻合わせ・操作方法が分かりませんでした。

セイコーの公式webサイトには取扱説明書ダウンロードページがありますが、V601には対応してません。

www.seikowatches.com

V601はリューズも特殊で操作も複雑なのです。うーん困った。仕方がないのでグーグル検索検定3級(笑)の私が検索しまくります。断片的に情報を集めた結果、基本操作は分かりました。需要はないと思いますが、自分の備忘録として書き記しておきます。

【リセット】
・電池交換したあとは必ずリセットをします
3つの押しボタン全てを、3秒以上同時押しするとリセットされます。このリセットを行わないと午前・午後の表示がズレます。

【0位置調整】
・リセットしたら、リューズを下に回して各針の0位置調整をします。リューズを下に回すと針がしばらく動き止まります。
・右上のボタンを押すと分針が動きます。押し続けると早送り、1回押すと1分動きます。これで12時(0時)ピッタリに合わせます。
・左下のボタンを押すと秒針が動きます。分針同様に12時(0時)ピッタリに合わせます。
・右下のボタンを押すと6時位置のサブダイヤルの針が動きます。これも0位置(真上)ピッタリに合わせます。
・リューズを真ん中(TIME)に回します。

【時刻合わせ】
・リューズを真ん中(TIME)の状態で、左下のボタンを押し続けると秒針が12時位置まで回り停止します。
・右上のボタンを押すと時刻(分針)の先送り、右下のボタンを押すと巻き戻しです。どちらのボタンも押し続けると早送りできます。現在の時刻に合わせます。
・左下のボタンを押すと動き出します。

【ストップウォッチ】
・リューズを上(STOP W)に回すと、秒針とサブダイヤル針が12時(真上)まで回り停止します。
・右上ボタンがスタート・ストップ、右下ボタンがリセット(帰零)です。
・リューズを真ん中(TIME)に回すと、時刻表示に戻ります。ストップウォッチを使っているときも、裏側で時刻もカウントし続けているので、現在時刻がズレることはありません。