セイコー・アルバ新製品に思ふ

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アルバ AQPK414~418

先日のブログで、アルバは死に体と書きました。
私の好きなアルバミリタリーもコストダウンと効率化で、突出していた性能はなくなり凡庸なモデルになりました。他モデルも随時ムーブメントが変更されています。この新しいVJシリーズは平均月差±20秒ですし電池寿命も3年しかありません。まあコストダウンと、カレンダー位置変更による文字盤の大径化が目的でしょう。あまり魅力のあるムーブメントではありません。

APBS137

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写真はAmazon公式webサイトより転載
http://www.amazon.co.jp/dp/B000VT587K

アルバトレーサー(トレーサーに似ているから私が勝手に命名)こと、APBS137・139・141がモデルチェンジしました。


AQPK414~418

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写真はヨドバシ公式webサイトより転載https://www.yodobashi.com/product/100000001005158450/

6種展開で最近のアルバにしては気合が入っています。おそらくそれなりに売れるモデルなのでしょう。

AQPK416

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写真はヨドバシ公式webサイトより転載https://www.yodobashi.com/product/100000001005158450/

ムーブメント他の変更点は、針の変更と文字盤(WATER RESISTの消去)くらいです。旧モデルのセイコーダイバーズっぽい針も悪くないけど、オーソドックスなバトン針になりました。長針と秒針が長くなったのが良いですね。頑なに短い針を採用する近年のセイコーには考えられない仕様変更です(白針だったら完璧でした)これは大変喜ばしいことだと思います。この一歩が全モデルに広がって欲しいです。

実売4000円弱、ライバルのチプカシやQ&Qに十分対抗できる価格です。
G-SHOCKも良い時計だけど、小中学生に是非使って欲しいモデル。もちろん大人が使っても良いですよ。

そうなのです。
アルバはこの路線を強化すべきだと思う。

チプカシやQ&Qはミリタリーモデルが弱い。ミリタリーっぽいモデルはあるけどあまりカッコよくない。なにしろアルバは1980年代からミリタリーモデルをつくっているのです。長年蓄積されたデザインノウハウのアドバンテージは大きい。

所詮ルミノックスやトレーサーのパクリじゃん。そのとおり。
ミリタリーデザインには基本、知的財産権は発生しないけど、このアルバは明らかに狙って寄せているデザインです。

私の好きなアルバミリタリーだって、元はGG-W-113と呼ばれる軍規格です。多くのメーカーが使用しているデザインでオリジナリティはない。

セイコーの強みは、高品質で高性能だけど安価なところ。全盛期のアルバミリタリーは、ネジ込みリューズの20気圧防水、デイデイト、強力な夜光、堅牢で精度の高いクオーツムーブメントで定価10000円でしたから、他メーカーでは真似できなかったのです。たくさん売れる時計はありませんがマニアが指定買いする時計でした。

今ではそれらの性能は抑えられてしまいましたが、それでもセイコー品質は確保された上に、この価格なわけです。ブランド力はまだないけど、チープミリタリーとしては一級品だと思います。継続して製造販売して少しずつ改良・進化していけばアルバ復活の糸口になるような気がします。

セイコー SBJS013~016

www.seikowatches.com

音声デジタルウオッチが11年ぶりにモデルチェンジしたようです。

SBJS015
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写真はセイコー公式webサイトより転載
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/voice-digital/sbjs015


ちなみに旧モデルもまだ公式webサイトに掲載されてます。

SBJS001

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写真はセイコー公式webサイトより転載
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/voice-digital/sbjs001


SBJS009

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写真はセイコー公式webサイトより転載
https://www.seikowatches.com/jp-ja/products/voice-digital/sbjs009

主に視覚障害者が購入するモデルですから、そんなに数が出る時計ではないでしょう。しかし需要はなくなりません。あまり開発費やコストをかけることもできないのかもしれません。補助金とかありそうな気もするけどよく分かりません。

プレリリース記事には

音声デジタルウオッチ インクルーシブデザインの考え方に基づき11年ぶりに刷新

とあります。さらにインクルーシブデザインについても解説があります。

(※)インクルーシブデザイン
年齢や能力に関係なく幅広い人々のニーズを反映し、製品やサービスを考案していくデザイン手法のこと。国際的に高齢者や障害者の社会参加が進んでいる近年においては、その重要性が更に高まっています。

インクルーシブデザインというなら、ケースサイズを小さくするべきだと思います。
縦: 49.8 ㎜、横: 41 ㎜、厚さ: 14.1 ㎜ 
腕周りが平均サイズの男性ならともかく、腕が細くなるご年配や女性には大きすぎます。

スペックをみると、ムーブメントはA862 で旧モデル(SBJS009)から変更がありません。このムーブメントは大きいので、小さいケースには収まらないのです。

【参考】akiyose.com 電池交換
http://watch-tool.net/replacing-battery/japan/seiko/other/a860-4001.html


グッドデザイン賞も良いけど、ムーブメントの小型化のほうが重要だと思うのです。もちろん開発費もかかることですから今の台所事情だと厳しいのでしょう。20年前とは技術は全く異なります。スマホやスマートウォッチの進化も目覚ましい。アップルウォッチに「Hey Siri 今何時?」と言えば時刻を読んでくれます。しかし視覚障害者にスマートウォッチを使いこなすのは難しい。単純な音声読み上げ時計のほうが需要があるでしょう。ムーブメントを小さくすることは技術的には全く問題ないはずです。

こんな試みもあります。

www.makuake.com

凄いですよね。日本語ではまだ使えないなどの問題もあります。しかし新しいモノをつくりだす力に感動します。もう大手メーカーにはこういうことができないのでしょうね。

昔ながらの、触読時計や音声読み上げ時計の需要はまだあります。特にアナログで確実な触読時計は無くならないと思います。それは今でもアナログ時計が公共の場や自宅の壁で使われているのと同じです。結局はここに戻ります。

しかし過去の遺産にすがっているだけでは、先細りなのは間違いありません。セイコーファンは昔のように世間を驚かせるようなモノをつくって欲しいと願っています。